住居確保給付金・賃料減免損金算入
【参照】
○住居確保給付金の支給事務の取扱問答(厚生労働省)
https://www.jpm.jp/wp-content/uploads/2020/04/kyuufukinsikyuuqa.pdf
○新型コロナウイルス感染症対策について(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000016.html
○自立相談支援機関窓口一覧(日管協)
https://www.jpm.jp/hoshou/consult/map.php
○不動産所有者等がテナントの賃料支払いを減免・猶予した場合の支援策について(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/common/001341221.pdf



緊急事態宣言から2週間が経過しました。
近頃のニュース等の報道番組は新型コロナウィルスの話題でもちきりです。
ウィルスの潜伏期間は約2週間と言われておりますが、未だに1日の感染者数にあまり変動が無い状態です。
1つの原因としましては、これまでPCR検査(増やしたい対象の遺伝子が検査装置の中で増えるかどうかによってウイルスに感染しているかを調べる検査、新型コロナウィルスにおいては下気道にウィルス量が多いことから痰等を採取)を受けられなかった症状の軽い方々や症状が出て数日の方々がまだまだおられるため、検査数自体が減っていないためだそうです。
私の勤務先では、4月20日(月)から完全に在宅勤務となりました。
しかしながら、月末の退去立会やこのような状況でも新規申込があり、対応に迫られ、最低限は出社が必要な状況です。
今月は、26日(日)、27日(月)、30日(木)が出社予定日となっております。
今後の状況次第(緊急事態宣言の延長等)ではこの状況が続くかもしれません。
さて、今回は「住居確保給付金」、貸主からの「賃料を減免した場合の損金算入」についての情報をみかけました。
◎住居確保給付金
①離職、廃業から2年以内であること
または
②やむを得ない休業等により収入を得る機会が減少していること
上記のどちらかが要件となります。
各市町村の自立支援機関に相談をし、要件が認められた場合、 一定期間賃料相当額の支給がなされます。
入居者の方から、今般の新型コロナウィルス感染症により賃料の支払いが難しいとの申し出がある貸主様からは、物件所在地を管轄する支援機関のご紹介をお願いいたします。
また、保証委託契約を締結している契約居室の滞納においては、このような事態で非常に心苦しいところではあるかと存じますが、必ず免責期間内に立替払申請をされることをおすすめいたします。
令和2年3月31日付の国土交通省要請にて、不動産関連団体に指定、飲食店等のテナントの賃料支払い猶予について柔軟な対応をとるように実施・検討依頼が出ております。
実際に、大手のハウスメーカー系列の管理業者では24ヶ月の分割支払い猶予等を発表し始めております。
しかしながら、一個人または資産管理会社としての法人貸主の方におかれましては、1室の猶予が2室、3室となり命取りになりかねません。
資産的な余裕をお持ちの方におかれましてはご協力いただけると良いかと思われますが、まずはご自身の身を守られることも大切になさってください。
万が一、貸主が倒れてしまった場合、その他多数の入居者の命運も左右しかねないためです。
◎賃料減免にかかる税務上の損金算入(テナント)
法人・個人が、新型コロナウイルス感染症の影響により賃料の支払いが困難となった取引先に対し、不動産を賃貸する所有者等が当該取引先の営業に被害が生じている間の賃料を減免した場合、次の条件を満たすような場合等には、その免除による損害の額は、寄附金に該当せず、税務上の損金として計上することが可能であることが明確化されました。
① 取引先等において、新型コロナウイルス感染症に関連して収入が減少し、事業継続が困難となったこと、又は困難となるおそれが明らかであること
② 実施する賃料の減額が、取引先等の復旧支援(営業継続や雇用確保など)を目的としたものであり、そのことが書面などにより確認できること
③ 賃料の減額が、取引先等において被害が生じた後、相当の期間(通常の営業活動を再開するための復旧過程にある期間をいいます。)内に行われたものであること
上記が要件となります。
覚書の取り交わしまたは電子メール等でその旨を明記して減免することが必要となり、申告時には損金としての計上が可能になるとのことです。
添付の覚書のサンプルは国土交通省が例としてあげているものであり、
物件名や号室、住居表示、家屋番号ないし地番等の物件の特定が必要だと思われます。
また、期限を決めて行うことが大切であると思われます。
私の担当物件でも1組テナントの解約があり、十中八九新型コロナウィルスの影響を受けている業態であると思われます。
そちらの貸主の方は、2020年12月末までの賃料相当額の半額を免除する提案を行われる予定です。
満このような時期に解約となった場合、リーマンショック時よりも新規出店数が減少する可能性もあり、3~5年間の空室となるリスクも想定しなければなりません。
額の支払いを受けられないことが確定するとしても、10が5になるか、10が0になり0が長期化するリスクを負われるかのご判断も必要になってくることと存じます。
いずれにしましても、この新型コロナウィルス感染症については早期収束を願うばかりです。
まずは自分自身が感染しないように、外出頻度の8割減、手洗い・うがいをしっかりと行いたいと思います。